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2012年5月13日 (日)

「紙型」という廃棄物

 さきほど精興社の小山さんが古い紙型リストを持ってやってきた。10年ぐらい前に、精興社が活版印刷をやめることになったときに、活版印刷機のあるうちに前倒し重版をできないか、という提案があっていくつか印刷してみた記憶があるが、それに漏れたものはその時点で処分されたものだと思っていた。実際にリストを見せてもらうと、たぶんそのときと状況は同じ。かつては版を重ねたものもあるが、いまとなっては重版は期待できそうもないものがほとんどである。残るはオンデマンド復刊ぐらいしか可能性はない。ということで、紙型は処分してもらい、原本はオンデマンド用に使えるかもしれないので、持って来てもらうことになった。
 小山さんはわたしと同い年。定年退職後もまだ精興社にかかわっている。「紙型」といってもいまの若い人にはわからないよな、というのがふたりの共通見解で、かつては出版社にとっても印刷所にとっても貴重な宝物、「金の成る木」であったものが、いまは何ソレ、と言われるだろう廃品になってしまった。まあ、そんなものをよく取っておいてくれたよな、さすがは精興社、どこかの勝手に処分して恥じない印刷所とは大違いだけど、結果は同じか。ただ志というか心映えがちがう。そこが決定的におおきいんだけど、経済効果は変わらない。いまの経済一辺倒の政治と同じだ。出版の世界でこうした人間の気持ちが反映する場所がどこかにまだ残っているだろうか。(初出は5月11日)

*この文章は5月11日に書いて発表したものですが、その後、「出版文化再生」ブログの「35 『紙型』という廃棄物」として若干の訂正のうえ、転載しました。ここに再掲します。

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