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2017年2月 9日 (木)

読書日録2017/2/9

なかなか本を読む時間がとれない。きょうも経理仕事に追われて校正もこれからだ。

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「図書」2月号に目を通す。いまの「図書」での読みどころは柄谷行人の柳田國男論、若松英輔の『こころ』論ぐらいか。
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ジェフリー・アングルス詩集『わたしの日付変更線』通読。〈四十四歳で初めて会った母に〉という献辞をもつこの詩集は、長い間のこだわりから解放された充実感に溢れている。日本語への関心から日本文学の訳者、紹介者としての位置へ、そしてそこから日本語詩の詩人としてみごとに変貌していく姿がこの詩集に刻印されている。〈見えないことは/いないことと/同じではない/いないからこそ/見る、感じるものがある〉(「境界」) ーー読むほどに表現者としての成長を遂げているのがわかる。存在を知らなかった母や妹たちとの、日本語と英語の、日本とアメリカとの、境界を緊張感をもって生き抜いてきたことに感銘を受けた。〈境界の詩人〉と呼んでみたい。
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《幸福は不経済であるために時代おくれになった。なぜなら幸福のイデーである両性の交合はリラックスした状態の反映であり、無理強いされた労働が呪わしい緊張状態であるとすれば、至福の緊張状態だからである。》(テーオドル・W・アドルノ『ミニマ・モラリア――傷ついた生活裡の省察』342ページ)

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